この記事では、Google改良版URL管理システムへの移行に関する推奨ベストプラクティスをいくつか紹介しています。
Googleでは、改良版URL
管理システムという新しい形式で、トラッキングパラメータやURLのランディングページを変更する際にURLを構築する時間を短縮し、また共通のトラッキング値を単一のURLテンプレートに統合できるようにしました。
お客様で必要な対応
すべてのリンク先URLを新しいURL構造に更新する必要があります。7月1日からGoogleでは、リンク先URLの編集を無効にし、既存のリンク先URLをすべて更新された構造へ自動的に移行させる予定です。8月の初旬には、リンク先URLはすべて配信されなくなります。このような経緯から、Marinではスムーズな広告配信を確実にするために、期日(7月1日)前にすべてのGoogleリンク先URLを更新することを推奨しています。
対応しない場合は?
表示URLとリンク先URLの経路が同じドメインの場合、2015年7月1日以降にリンク先URLは自動的にランディングページURLに更新され、新しい改良版URL構造を活用することができなくなります。その結果、URL構造のすべての変更に対して審査が必要となります。
また、リンク先URLにリダイレクトが含まれていたり、サードパーティーのトラッキングが使用されている場合、URLを手動で更新することになります。
Google改良版URL管理システムとは?
改良版URL
管理システムにより、
AdWords内のURLをさらにスマートな方法で管理できます。ランディングページを指定するURLの部分やトラッキングに使用される部分を指定できます。
これにより、お客様のURLを次の3つに分けて指定していただけます。
1. 最終ページURL(Marinでのランディングページ)
お客様の広告をクリックするとリダイレクトされるランディングページです。
2. トラッキング情報(トラッキングテンプレート)
トラッキングテンプレートはお客様の広告と一緒に実際に配信されるURLを組み立てるためにAdWordsが使用します。主な用途は、名前が示すとおり、URLリダイレクトを使うMarinトラッカーなど、サードパーティーのトラッキング設定への対応です。また、膨大な数のオブジェクトの非リダイレクトで、パラメータを追加する場合にも使用されます。その結果、URLにトラッキングパラメータを追加または変更する必要があるたびに、広告、キーワード、またはサイトリンクを更新する必要がなくなります。また、膨大な数のオブジェクトの非リダイレクトで、パラメータを追加する場合にも使用されます。
注記:トラッキングテンプレートは、すべてのオブジェクト階層(アカウント、キャンペーン、グループ、クリエイティブ、キーワード、サイトリンク)で使用できます。また、複数のトラッキングテンプレートを設定できます。
複数のテンプレートが設定されている場合、所定のオブジェクトの最下位の階層にあるテンプレートがそのオブジェクト用に配信されます。しかし、改良版URL
管理システムの優れた機能は、より上位の階層に、より少ないテンプレートを持つことにより発揮されます。実際に、理想的なシナリオは、アカウント階層で単一テンプレートを持つことです。
トラッキングテンプレートの例
トラッキングテンプレートには、構築する最終ページURL/ランディングページへの参照を含める必要があります。これには、ValueTrackパラメータの{lpurl}を使用します。{lpurl}パラメータは、広告が表示されるときに配信されるキーワードやクリエイティブなどの最終ページURL/ランディングページと常に置き換えられます。
{lpurl}がトラッキングテンプレートの先頭にある場合(上記の例1)、最終ページURL/ランディングページはそのままの状態で配信時の構成URLにコピーされます。トラッキングテンプレートのどこかに{lpurl}がある場合、まず最終ページURL/ランディングページがエンコードされ、配信URLにコピーされます。
注記:トラッキングテンプレートが複数の階層(例:アカウントおよびキャンペーン)に存在する場合、AdWordsはできるだけ下位の階層にあるテンプレートを使うようにします。上記の例では、キャンペーンの階層にあるテンプレートです。
3. カスタムパラメータ
トラッキングテンプレートに挿入する必要がある、キーワードまたはクリエイティブ特定のトラッキング値で、各キーワードや広告の一意な値です。一意のIDを設定することで、お客様独自のパラメータを定義することができます。カスタムパラメータはアカウント階層(つまり、キーワード、クリエイティブ、広告グループ、キャンペーンなど)以外のすべての階層に存在します。トラッキングテンプレートまたは最終ページURL/ランディングページの両方でカスタムパラメータを参照できます。
オブジェクトごとに最大3つのカスタムパラメータを指定でき、各カスタムパラメータにはカスタム名とカスタム値があります。カスタムパラメータの値には通常のURLにあるどの文字でも、または{creative}のようなGoogle指定のValueTrackパラメータでも含めることができますが、他のカスタムパラメータを参照できません。カスタムパラメータの値には最大200半角文字まで含められます。
トラッキングテンプレートとカスタムパラメータのどちらも、Googleにより優先順位の高いものから配信されます。
カスタムパラメータの例
最初の例では、トラッキングテンプレートまたはキーワードの最終ページURL/ランディングページのどちらかに?mkwid={_marinkwparam1}を含める必要がありますので、配信時には?mkwid=abc123と置換されます。
次の例では、{_marincampparam1}に完全な形式のクエリ設定が含まれるため、特殊文字なしで「トラッキングテンプレート」の後に直接追加できることになります。この場合、http://www.example.com{_marincampparam1}はhttp://www.example.com?campaign=Brand_Shoes&creative={creative}となります。
次の表は、トラッキングテンプレート、カスタムパラメータ、およびランディングページの可用性を優先順位の上から示しています。
階層 | トラッキングテンプレート | カスタムパラメータ | ランディングページ |
サイトリンク | ○ | ○ | ○ |
キーワード/プレースメント | ○ | ○ | ○ |
商品グループ/動的広告ターゲット/動的検索広告 | ○ | ○ | × |
クリエイティブ | ○ | ○ | ○ |
グループ | ○ | ○ | × |
キャンペーン | ○ | ○ | × |
アカウント | ○ | × | × |
改良版URLに関する詳細は、次のGoogleのヘルプを参照してください。https://support.google.com/adwords/answer/6049217
改良版URL管理システムへの移行準備
準備することが、改良版URL
管理システムに移行するための成功の鍵となります。Marinではベストプラクティスとして次の手順を推奨しています。
すべてを統合する:自分で移行するためのベストプラクティス
1. リンク先URLの各トラッキングパラメータを見直し、新しいトラッキングテンプレートで正常に動作するかどうか確認します。
例:
http://www.example.com?mkwid=12345&pcrid={creative}
mkwid:この値は、各キーワードの一意のキーワードIDを示しています。新しいカスタムパラメータと置換します。
例:{_mkwid}=12345
pcrid:この値は、パブリッシャーのクリエイティブIDを示しています。Googleの値を追跡するパラメーターを使用している場合、変更は不要です。
2. カスタムパラメータとその他の主要なトラッキング情報を含むトラッキングテンプレートを作成します。
例:
トラッキングテンプレート:
{lpurl}&mkwid={_mkwid}&pcrid={creative}
Googleでの最終ページURL:
{lpurl}
トラッキングテンプレートパラメータ(たとえば、{lpurl})に関する追加情報は、次のGoogleのヘルプを参照してください。https://support.google.com/adwords/answer/2375447 - params
3. どこでトラッキングテンプレートとカスタムパラメータを設定するか決めます。
4. すべてのGoogleパブリッシャーアカウントをハード同期し、次の手順に進む前にアカウント同期が完了するまで待ちます。
5. Marinアプリケーションからレポートを作成することで、キーワード、クリエイティブ、サイトリンク、プレースメント、商品グループなどURLの移行が必要なオブジェクト用のGoogleバルクシートを生成します。キャンペーンやグループ階層でカスタムパラメータを定義する場合は、お客様のMarinのレポートにも該当する列を含めるようにしてください。バルクシートの作成に関する詳細は、次のMarin Softwareのヘルプを参照してください。https://app.marinsoftware.com/help/zdauth?article=/entries/20361551-Campaign-Management-How-to-Tag-URLs-via-Bulk-Upload?locale=1
6. Marinの改良版URLビルダーを有効にし、レガシーURLビルダーを無効にするには、クライアントサービスチームにお問い合わせください。Marin Professionalをご利用の場合、この手順が不要な場合があります。
7. トラッキングテンプレートとカスタムパラメータを含めるには、改良版URLビルダーを設定します。
改良版URLビルダーに関する詳細は、次のMarinのヘルプを参照してください。
8. 各オブジェクト階層でのURLバルクシートに対しては、リンク先URLからランディングページURLを切り離します。
例:
アカウント | キャンペーン | グループ | キーワード | マッチタイプ | ランディングページ | モバイルランディングページ |
マイアカウント | マイキャンペーン | マイグループ | テスト | 部分 |
9. URLビルダーを構築し、URLバルクシートをアップロードした後は、お客様のアカウントを見直し、トラブルシューティングのサポートが必要な場合は、クライアントサービスチームにお問い合わせください。
10. 重要:URLビルダー設定を保存してもパブリッシャーアカウント階層の操作を作成しません。配信したURLビルダー設定をパブリッシャーアカウントに適用するには、次の手順で操作します。
11. 更新された内容に問題ないことが確認できた後、「管理」の「アクティビティーログ」タブへ移動し、操作を選択し、「ポスト」ボタンから送信することで、URLの変更をGoogleへ投稿してください。
12. 上記の手順1~手順11を終了後、お客様のGoogle AdWordsアカウントが新しい
Google改良版URL管理システムのURL形式に更新されます。
お客様のURLの更新に関する詳細は、次のGoogleのヘルプを参照してください。https://support.google.com/adwords/answer/6157310#auto
便利なリンク
移行後のチェックリスト
例:
FAQ
Q:どのタイミングで「?」や「&」をランディングページURL(最終ページURL)に追加するのですか?
A:GoogleではURLが配信される際、「?」や「&」の要件をチェックしません。URLを確実に有効な状態にするために、MarinではランディングページURLの最後に「?」がない場合は自動的に追加するようにしています。
Q:どの階層にテンプレートを構築するべきでしょうか?
A:できるだけ上位の階層にテンプレートを設定するのが望ましく、理想はアカウント階層です。
Q:サードパーティのリダイレクトはどこにありますか?
A:サードパーティのリダイレクトはランディングページURL(最終ページURL)では許可されていません。トラッキングテンプレートで設定される必要があります。リダイレクトの管理に関する追加情報は、次のGoogleのヘルプを参照してください。https://support.google.com/adwords/answer/6049217
複数のリダイレクトがある場合はどうなりますか?
A:すべてのリダイレクトは、トラッキングテンプレートに含まれている必要があります。
Q:{ifmobile:[value]}{ifnotmobile:[value]}の設定方法は?
A:{ifmobile:[value]}{ifnotmobile:[value]}は、ランディングページURL(最終ページURL)、トラッキングテンプレート、またはカスタムパラメータで使用可能です。ただし、ランディングページとモバイルランディングページの間では、これらのパラメータを別にすることをベストプラクティスとしています。新しいURL列はMarinで対応しています。
Q:{copy:[value]}パラメータを継続して使用できますか?
A:サイトリンクは他のオブジェクトからトラッキングテンプレートとカスタムパラメータを継承できます。{copy:[value]}は、改良版URLでは使用できません。
例:
アカウントトラッキングテンプレート:
{lpurl}&mkwid={_mkwid}
キーワードカスタムパラメータ:
{_mkwid}=1a2b3c4d;
サイトリンクカスタムパラメータなし
サイトリンクランディングページ:
Google広告で配信されるサイトリンクURL:
http://www.example.com?&mkwid=1a2b3c4d
Q:改良版URLはわかりづらいので、新しいURLをプレビューできるツールはありますか?
A:はい。Marinの「SmartGrid」タブでは、品質管理向けの「プレビューURL」を生成できます。これにより、すべての改良版URLの要素が組み立てられた後、最終ページURLがどのようになるか確認できます。「SmartGrid」タブでサイドパネルに移動するには、特定のキーワードまたは広告の行をダブルクリックし、オブジェクト間を上方向と下方向の矢印キーを使い移動します。
サイドパネルに関する詳細は、次のMarinのヘルプを参照してください。https://app.marinsoftware.com/help/zdauth?article=/entries/67414270-A-Guide-to-the-Platform-s-Side-Panel-Feature?locale=1
Q:カスタムパラメータの文字制限は?
A:カスタムパラメータの「名前」は16文字まで
カスタムパラメータの「値」は200文字まで
カスタムパラメータの「名前」は小文字の半角英数字のみ
各オブジェクトにカスタムパラメータ3個まで許容
カスタムパラメータに関する詳細は、次のGoogleのヘルプを参照してください。https://support.google.com/adwords/a...9?hl=en#params
Q:各階層にカスタムパラメータが3個以上ある場合はどうなりますか?
A:文字制限を越えない状態で、複数のURLパラメータを統合して、1つのカスタムパラメータにすることをご検討ください。
例:
{_myparam} = mkwid=1a2b4c4d&lang=en
Q:{lpurl}や{unescapedlpurl}は何でしょうか?
A:トラッキングテンプレートのプレースホルダです。Googleは、キーワードや広告のランディングページ(最終ページURL)の値でプレースホルダを置換します。
トラッキングテンプレートパラメータ(たとえば、{lpurl})に関する詳細は、次のGoogleのヘルプを参照してください。https://support.google.com/adwords/answer/2375447#params
Q: ダミーキーワードはどうすればいいですか?
A:クライアントサービスチームにお問い合わせください。
Q:今までレガシーURLビルダーのディメンションを使用していました。これからは、どこでディメンションを適用するのでしょうか?
A:ディメンションは、適切なオブジェクト階層でカスタムパラメータの中で置換される必要があります。
例:
{_myparam}=[mydimension];